Thursday : 2005.06.02
床下の健康診断、その前に(掃除編)
畳を上げて姿をあらわにしたのは、50年モノの荒床(あらゆか)。普段は目に触れることのないこの部材は、読んで字のごとく“荒い床”。我が家の荒床はマツ材のようです。
古くから荒床にはスギやマツの小幅材が多く用いられてきましたが、現在では合板(コンパネボード)を使用するのが一般的です(マンションなどでは、コンクリートの上に直接畳を敷くケースもある)。ただ、荒床が合板であると、畳本来の通気性が発揮出来ないため、床の通気を良くし、床下からの湿気による腐食を防ぐためにも、荒床にはスギ板を張ることが望ましい、とする説もあります。
さて、開けたからには、まずは徹底的に清掃です。長年のホコリを吸い取り、ワラくずを拾い、ほうきがけをし、このときばかりはと、敷居の下の隙間に入り込んだ、廃材ガラのようなものを、根気よく除去します。1階のめどがついたら、次は2階。最初は目も当てられない状態でしたが、夫婦で手分けをして頑張ると、数時間後には、素足で歩ける程度まできれいにすることができました。
それにしても、畳のない畳間は、不思議な空間です。同じ板敷きではあれども、フローリングともまた違った変な心地は、例えるならば、船の甲板にいるかのよう。一瞬、このまま(畳を戻さない)でもいいかな、などと思ってしまいましたが、強度的には、荒床だけでは不十分です。
試しに板を数枚はがしてみると、下はもうダイレクトに土(地面)。下から竹の子が生えてきたって、何もおかしくないわけです。古い木造家屋は造りがシンプルですね。