Monday : 2006.07.17

下宿屋のなごり

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我が家は昭和30年代の普通の戸建て住宅で、決してアパートのような造りにはなっていないのですが、かつての家主は改装をしてこの家で下宿屋を営んでいたそうです。いわゆる『4畳半ワンルーム、風呂なし、トイレ共同』というやつでしょう。いたるところに、そのなごりを見ることが出来ます。冒頭の写真は下駄箱の中の写真なのですが、「201号室」といっても2階は二間しかありませんから、さしずめ手前が「201」で奥が「202」といったところでしょうか。“号室”と呼ぶには違和感があります。

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各部屋には半畳ほどのミニキッチンがあり、ガスと水道が来ていました。少々狭くて使い辛そうですが、学生さんならこれで事足りたのでしょうか。私たちはもう使用しませんので、現在はガスも水道も止めて、水周りとしては利用できないようにしました。


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部屋ごとに電気メーターと安全器が設置してあります(○印)。撤去してしまってもよいのですが、なんとなくレトロな雰囲気が気に入って、そのまま残してあります。それ以外にも各部屋に物干しがあったり、古い電話線が各部屋に引いてあったりと、下宿屋のなごりを見ることができ、木造アパートに共通する雰囲気があります。ただ、私たち夫婦が越してくる随分前に、下宿屋としては使われなくなっていたようです。

なぜに、普通の家を改装して下宿屋にしたのかという疑問がわきますが、ご近所の年配の方々からお話を伺ったところ、かつてこの家の女主人だった方は、女手ひとつで新聞配達をして二人の子どもを育て上げた苦労人だったそうで、部屋を貸して収入を得なければいけなかった事情があったのでしょう。実はそのご当人が既に判明しているのですが、まだご存命ですので、ここでこれ以上書くのはやめておきましょう。



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