Saturday : 2006.04.22

換気扇の汚れにもマケズ

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キッチンに必ずあるのが「換気扇」。今は「レンジフード」と言う方が一般的なのでしょうか。皆さんのお宅のキッチンにはどんなものがついていますか?最近の住宅なら、最低でもこんなの、オシャレなお宅ならこんなのがついていることでしょう。今日、住宅には、「シロッコファン」といわれる、遠心力で換気をするタイプの換気扇を設置するのが主流です。

一方、我らが古い家は当然ながら「プロペラファン」。扇風機のような形の羽根をした換気扇のことで、スイッチは引きひも式、プロペラ(羽根)が青色なら、なおレトロ。ひもを引くと、「バカッ」と裏のシャッターが連動して動きます。今回は、その汚れた我が家の換気扇を徹底洗浄したという話。時は遡って2004年9月、入居後3ヶ月目の出来事です。

冒頭の写真がその風景ですが、汚いと思うなかれ。これが“洗浄後”です。それでは、驚愕の“洗浄前”の姿をお見せしましょう。

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お食事中の皆さん、申し訳ございません。(プロペラ式)換気扇の掃除というと、羽根の掃除をイメージされるかと思いますが、本当の汚れはその奥にあります。ここには半世紀分の油汚れが蓄積していました。

入居直後に妻は『(この汚い換気扇には)絶対触らない宣言!』をしてしまいましたので、私がやるしかありません。この汚れですから、いっそこのまま廃棄して買い換えることも考えましたが、「1回掃除してからでも遅くないだろう」と思ってしまうのが貧乏人の性。換気扇は高いところにありますので、これでは掃除もしにくいだろうと、一旦取り外して掃除を行うことにしましたが、更なる恐ろしい光景は、その先にも待ち構えていました。



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換気扇を取り付けていた木の枠には、コールタールのように、べっとりの凝り固まったホコリと油。厚さは数ミリに及びます。50年分の、それも他人がつけた汚れですから、気持ちの良いものではありませんが、新品の換気扇を買って設置するにしても、このままにしておくわけにはいきません。意を決して徹底的に戦場、否、洗浄です。

洗剤とスポンジでは到底太刀打ちできず、金属製のヘラで根気強く削り取っていきます。気の遠くなるような作業でしたが、努力の甲斐あって、最終的には素手で触れるくらいの状態までもってくることが出来ました。

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換気扇本体の方も、最後は冒頭の写真くらいまでは汚れを落とすことが出来、当初の汚れを思うと、上出来でしょう。こんなこと、もう数年はやりませんよ。

最近では、リノベーションがちょっとした“オシャレカルチャー”として認知され、あえて古い家に住む行為を“スローライフ”などと言っていただいたりもしますが、セルフリノベーションをするなれば、実際のところは、こんな汚れ落としの連続です。DIYの楽しさを味わえるのは、もっと先です。もう少しで入居3年になりますが、いまだ手もつけられていない箇所がまだまだあり、「10年がかり」というのは、あながち大げさな話ではないのです。



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