Wednesday : 2007.07.18

二度とやりたくない雨の中の雨どい修理

amadoi070717.jpg

我が家の雨どいは、入居時より問題を抱えていました。長年に渡って蓄積した土やゴミの重みが雨どいを変形させ、本来あるべき雨どいの傾斜が保たれず、上図のように、あらぬところから水が滴り落ちる有様なのです。

これはあまり歓迎できる状況ではありませんので、交換・修理をすることにしたのですが、問題は「自分でするか」「プロに頼むか」です。一応、業者で見積もりを取ってみたところ、見積り額は54.660円。それ相応の価格だと思いますが、私たち夫婦がすぐに支払える額をオーバーしていました。それに、原価なんてせいぜい5.000円くらいじゃないかと思うと、もったいないという気持ちも拭えません。妻の「自分でやれないの?」の言葉に、ちょっとその気になってしまった私でした。

早速、妻がネットで「雨どいを交換する(PDFファイル)」というページを見つけてきました。そこには「大型のプラモデルを組み立てる要領で、意外と簡単にDIYできます」と書いてあります。手先は(普通の人よりはちょっと)器用な方、という自負もありましたので、「いっちょやってみるか」と思い立ってしまったのが、今思えば過ちでした。



いざ、自分でやるとなると、問題になるのは"高さ"です。小さな戸建とはいえ、2階の屋根となると、それなりの高さ。今回は、ホームセンターの「レンタル工具」サービスを利用して「二連梯子(はしご・7m)」を借りることにしました。レンタル料金は「1日500円」と良心的です。
*2004年8月時点での価格です

amd003.jpg

さて、決行の日は遡ること3年前の2004年8月23日。天気はどんよりとした「曇り」。ちょっと降りそうな不安な空模様ですが、"雨どい修理"だけに、降られる前にやり上げたいところ。二連梯子と材料を運び込み、早速作業に取り掛かります。

それにしても、こんな長い梯子を扱うのは生まれて初めてでしたが、なんとも取り回しにくいこと。隣家や塀、電線などが入り組んだ狭いスペースでは、立てるだけでも一苦労。そして、想定できていなかったのが、横移動の必要性です。梯子の最上部に登って作業をするわけですが、梯子から身を乗り出したところで、左右1メートルくらいしか手が届きませんので、何度も何度も梯子をかけ直し、そのたびに、登ったり降りたりの繰り返しで、これは思った以上に重労働。当初、2〜3時間でやりあげるくらいのつもりでいましたが、それが無謀であったことに気付き始めた私たち夫婦でした。

amd002.jpg

作業の難航に拍車をかけたのは、「とい受け金具(写真参照)」の打ち直しでした。古い金具を撤去し、ドリルで新しい下穴を開けて、新しい金具を打ち込んでいくのですが、予想以上にモルタル塗装が硬く、大変手間取りました。また、雨どいは1メートル当たり、約1センチの勾配をつける必要があり、この金具の設置は大変精度が求められるわけです。このように"力"と"集中力"を要する作業を、(地上のように)踏ん張りの効かない足場で行うのは非常に難易度が高く、とても苦戦を強いられました。やはり、プロの価格には意味があったのです。

そうこうしているうちに、だんだん日も暮れてきました。思うように作業がはかどらず、気が焦りますが、人間、焦るとろくなことがないもので、せっかく接着したばかりの全長5メートルの雨どいを、屋根から落としてバラバラにした時には、もうやめようかと弱気になりました。

そして、疲労が溜まった私たちに追い討ちをかけるように、ついには恐れていた雨が降り出す始末。「どこが"プラモデルのように簡単"やねん、ボケ!」とつぶやいても、時既に遅しです。夕闇の中、雨に打たれながら、もはや半べそで作業をする私たちでしたが、最後の接合部分が、数ミリの狂いもなくピタッとはまったときには、感極まってうっすらと涙が出たとか出ないとか。

amd001.jpg

こうして、無事やり遂げることができた雨どいの修理・交換。実はその後、家の西側の雨どいにも、同様のトラブルが発生したのですが、さすがにもうやりたくないということで、当面は放置することにして早3年。今も手付かずのままです。