Monday : 2006.04.24

日経MJ(流通新聞)で取り上げられました

nikkei_MJ002.jpg本日(2006年4月24日 月曜日)売りの日経MJ(流通新聞)の、特集「セルフリノベ 理想の家できた」という記事の中で、当サイトが取り上げられました。

記事は、築30年以上の牛乳販売店をセルフリノベーションされているこちらのご夫婦を取り上げたもので、当サイトは、「セルフリノベ ここで体験」という枠の中で、ちょろっと紹介されています。

世の中的には、『セルフリノベーション』という言葉を聞いても、何のことだかわからない方が、まだまだ多数派を占めるのではないかと思いますが、今回のように専門紙で取り上げられることによって、少しずつ認知が広がることは喜ばしいことだと思います。今回、記者の方より連絡を頂きましたが、恐らくは記者の方も、「セルフリノベーション」という検索ワードで当サイトにたどり着かれたのではないでしょうか。

記事中では、セルフリノベーションについて「ブームの予感」などと書かれていますが、果たして世の中の流行となりますかどうか。

記事最後には、
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「国内では耐震強度偽装など業者への信頼が揺らぐなか、自分の住み家を自らの手でよみがえらせる「究極のDIY」への関心と期待がますます広がりそうだ。
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と、社会派な感じで締められています。

掲載は裏面(最終ページ)ですので、お帰りの際に、書店や売店でちょっと立ち読み(出来れば購入)してくださいな。



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*本文中2点の画像は日経MJ(2006年4月24日発売)からの引用です。著作権は日本経済新聞社に帰属します。

関連リンク

  • セルフリノベーション レポート 日本橋馬喰町GOLDFARM
  • Saturday : 2006.04.22

    換気扇の汚れにもマケズ

    kankisen001.jpg

    キッチンに必ずあるのが「換気扇」。今は「レンジフード」と言う方が一般的なのでしょうか。皆さんのお宅のキッチンにはどんなものがついていますか?最近の住宅なら、最低でもこんなの、オシャレなお宅ならこんなのがついていることでしょう。今日、住宅には、「シロッコファン」といわれる、遠心力で換気をするタイプの換気扇を設置するのが主流です。

    一方、我らが古い家は当然ながら「プロペラファン」。扇風機のような形の羽根をした換気扇のことで、スイッチは引きひも式、プロペラ(羽根)が青色なら、なおレトロ。ひもを引くと、「バカッ」と裏のシャッターが連動して動きます。今回は、その汚れた我が家の換気扇を徹底洗浄したという話。時は遡って2004年9月、入居後3ヶ月目の出来事です。

    冒頭の写真がその風景ですが、汚いと思うなかれ。これが“洗浄後”です。それでは、驚愕の“洗浄前”の姿をお見せしましょう。

    kankisen002.jpg

    お食事中の皆さん、申し訳ございません。(プロペラ式)換気扇の掃除というと、羽根の掃除をイメージされるかと思いますが、本当の汚れはその奥にあります。ここには半世紀分の油汚れが蓄積していました。

    入居直後に妻は『(この汚い換気扇には)絶対触らない宣言!』をしてしまいましたので、私がやるしかありません。この汚れですから、いっそこのまま廃棄して買い換えることも考えましたが、「1回掃除してからでも遅くないだろう」と思ってしまうのが貧乏人の性。換気扇は高いところにありますので、これでは掃除もしにくいだろうと、一旦取り外して掃除を行うことにしましたが、更なる恐ろしい光景は、その先にも待ち構えていました。



    kankisen003.jpg

    換気扇を取り付けていた木の枠には、コールタールのように、べっとりの凝り固まったホコリと油。厚さは数ミリに及びます。50年分の、それも他人がつけた汚れですから、気持ちの良いものではありませんが、新品の換気扇を買って設置するにしても、このままにしておくわけにはいきません。意を決して徹底的に戦場、否、洗浄です。

    洗剤とスポンジでは到底太刀打ちできず、金属製のヘラで根気強く削り取っていきます。気の遠くなるような作業でしたが、努力の甲斐あって、最終的には素手で触れるくらいの状態までもってくることが出来ました。

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    換気扇本体の方も、最後は冒頭の写真くらいまでは汚れを落とすことが出来、当初の汚れを思うと、上出来でしょう。こんなこと、もう数年はやりませんよ。

    最近では、リノベーションがちょっとした“オシャレカルチャー”として認知され、あえて古い家に住む行為を“スローライフ”などと言っていただいたりもしますが、セルフリノベーションをするなれば、実際のところは、こんな汚れ落としの連続です。DIYの楽しさを味わえるのは、もっと先です。もう少しで入居3年になりますが、いまだ手もつけられていない箇所がまだまだあり、「10年がかり」というのは、あながち大げさな話ではないのです。

    Wednesday : 2006.04.12

    街ごと壊す  〜「新千里南町住宅」建替え〜

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    爆破テロではありません。私が幼少時に住んでいた団地が、11棟まとめて取り壊されてしまいました。私が3歳から小学3年生までを過ごした思い出の団地は、重機によって無残に解体され、そこには見たこともないような広大な更地が広がっていました。

    「新千里南町住宅」。それは、昭和45年(1970年)、大阪で日本万国博覧会(EXPO'70、通称、大阪万博)が開催された年に、旧日本住宅公団により分譲された総戸数310戸、11棟からなる中層住宅。住所は「大阪府豊中市新千里南町(GoogleローカルMapFan)」。北大阪急行電鉄桃山台駅から徒歩5分。千里ニュータウンの一角です。

    団塊の世代を中心にした核家族世帯が集中して入居し、第二次ベビーブームの子ども達が暮らしたこの街には、たくさんの子どもがいました。(一軒一軒こそ狭いものの)今日では考えられないほどの容積率に余裕のある設計がされていたこの団地は、棟と棟の間にとても広いスペース(空き地)があり、そこでは低学年も高学年も一緒になって毎日野球をしました。自転車置き場の屋根の上から飛び降りたりもしました。つばき公園に凧揚げにも行きました。私たちはみんな“団地の子”でした。

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    私が数年ぶりにここを訪れた日、かつての風景はここにはなく、11棟あった団地のうち、一番北の端に位置する「C1棟」がかろうじて壁一枚で立つ無残な姿を残すのみ。そしてニュータウンに突如現れる、異常な広さの更地。広さにして2.7ヘクタール。2.7ヘクタールというと、東京ドームのグランド2個分の広さ。大規模建替えが多い千里ニュータウンの中でも最大規模で、一度に行われる建替えとしては、全国で最大だそうです。

    36年前に植えられた桜並木は、立派過ぎるほどに成長し、ちょうど満開でした。

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    引越しをし、この地を離れてもう20年以上建つというのに、どうしても忘れられない、いや、幼少の記憶といえば、決まってこの団地を思い出します。弟と2段ベッドで寝た狭い部屋、水から沸かすバランス釜、これまた狭いダイニングには(さらに部屋を狭くするだけの)大きなステレオと(白黒テレビにかわって)13インチの赤いテレビがありました。玄関にはリス、ベランダには文鳥を飼っていました。

    今でこそ千里ニュータウンは開発され尽くした感がありますが、当時はまだいたるところに森や林が残っていて、自転車に乗ってどこへでも探検に行きました。一度、カマキリの卵を持って帰ってきて、カゴに入れてベランダに置いておくと、ある日1センチにも満たない子カマキリが恐ろしいほど大量発生して驚いたことを思い出します。



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    左が在りし日の「新千里南町住宅」5階建ての団地です。当然エレベーターなどありません。私が住んでいた頃は、灰色のコンクリートのかたまりでしたが、後に綺麗に塗りなおされました。そして右がこれから建設される15階建て高層マンションの完成予想図。セキュリティー性の高い、高気密な近代マンションになることは間違いないでしょう。

    同潤会アパートとは違い、歴史的にも文化的にも価値のないただの古い団地ですから、約半世紀近くも経てば、壊される日が来るのも仕方のないことなのでしょう。建物の老朽化は言うに及ばず、住民の高齢化による活力低下など、さまざまな問題に直面していたことも想像に難くありません。

    しかし、「リノベーション」や「コンバージョン」といった、古い建物に新しい“住”の価値観を見出す文化が一部で見直される昨今、それでも跡形もなく壊すことしか方法がなかったのでしょうか。私たちが暮らし、そして愛した団地が姿を消し、イマドキのトレンドマンションに姿を変えるのかと思うと、一抹の悲しさを覚えます。本当の豊かさって、何なんでしょうね。



    「いつか子どもが巣立ってまた2人きりになったら、団地に住もう。」と、妻と私はいつも話をしています。古い団地の持つ独特の雰囲気は、とても素敵です。少々気が早いですが、既に目をつけている団地もあります(笑)。


    関連リンク

  • 新千里南町住宅C1棟について

  • 新千里南町住宅C2棟について

  • 新千里南町住宅C3棟について

  • 新千里南町住宅C4棟について

  • 新千里南町住宅C5棟について

  • 新千里南町住宅C6棟について

  • 新千里南町住宅C7棟について

  • 新千里南町住宅C8棟について

  • 新千里南町住宅C9棟について

  • 千里ニュータウン 風景写真|公園|街並みと情報|地図|不動産物件

  • 千里ニュータウン - Wikipedia

  • 阪急不動産プレスリリース(PFD)

  • 「建替えか?」 「改修か?」

  • 阪急不、千里ニュータウンで老朽化団地の建替工事に着手

  • 阪急不動産、2.7ha11棟の大団地の建替えに着手

  • 「新千里南町住宅」の建替えがスタート

  • 阪急不動産、2.7ha11棟の大団地の建替えに着手

  • 千里ニュータウン43年…、“追われる人々”

  • 千里ニュータウンにおける全員合意によるマンション建替えの軌跡

  • 私が住んでいるそれなりに古い団地から、比較的近くの魅力的な美しくも古い団地たち。

  • おまけ

  • 「M changer」単位の変換(換算)ソフト
  • m-changer.gif

    各種単位の変換(換算)を行うソフト。様々な単位が登録されているが、面白いのが、「面積」では東京ドーム、大阪ドーム、ナゴヤドーム、甲子園球場、大阪城公園、琵琶湖、日本、「長さ」では、東京タワー、通天閣、エッフェル塔、新幹線などが登録されていて、面積や高さを「東京ドーム○個分の広さ」「東京タワーを○本重ねた高さ」のように変換できる。