Wednesday : 2005.07.27

古い家(物件)の探し方、コツ

古い家(物件)探しの方法について、質問をいただくことが時折あります。また、かつての私たち夫婦と同じように、古い家に限定した物件探しをされている方が、偶然このサイトにたどり着くこともあるようです。そこで今回は、『古い家(物件)の探し方、コツ』と題し、一筆書いてみようと思います。

とは言ったものの、特別なコネクションを有さない私たち一般人は、マンションだろうが新築だろうが、中古戸建てだろうが、基本的に世間一般の不動産探しの方法に倣(なら)うしか他に方法を持ち得ません。よって古い家に限定した物件探しとて、所詮は普通の物件探しと方法は同じ。こと物件探しのハウツーについては、専門書や、解説サイト等が多数ございますので、まずは一読されるのもよろしいかと思います。

で、ここからが本題。雑誌やインターネット、不動産屋の店頭など、物件探しにはいろんな情報源があり、私たち夫婦もいろいろ活用してまいりました。ここで、何の裏付けも根拠もなく、ただ私たちの経験則だけで適当に言ってしまうと、古い家(物件)探しに限って、もっぱら確率が高かったのは、「新聞の折り込み広告」でした。(ただの偶然かも知れません…。話半分で読み進んでくださいネ。)



戸建てを多く扱う業者のチラシを見るわけですが、まず表面(オモテめん)はいわゆる“高級戸建て”の広告なのでパス。裏面も写真入りの物件はどれも手が届かないのでこれもパス。そして注目すべきは、裏面の一番下あたりに「○○○(地名)○○円」と、文字情報だけで掲載されている物件。やはり、隅に追いやられているだけあって、不人気物件な可能性が高く、しかし、ここに「古い家」が潜んでいる可能性が高いのです。

あとは、場所と値段を見て、可能性がありそうなら、FAXで詳細を取り寄せて見に行く。普通の不動産巡りと一緒です。また、時間との戦いになりますが、「土地(古屋有り)」の物件もねらい目です。古い家が取り壊されてしまう前に「このまま住みます!」宣言するわけです。

余談ですが、古くともまだ住めそうな戸建て住宅が、ミンチ(※)という解体法でぐしゃぐしゃに取り壊されるのは、見ていて悲しい気持ちになります。そういうところは決まって、2軒以上のミニ戸建てが建ちます。木造住宅は、大事に住めば50年も100年も持つとも言われ、環境問題の観点からもいろいろと思うところはありますが、それはまた別の機会に書きたいと思います。


※ 分別せずに機械(重機)により建築物を一気に壊してしまう解体方法。建設リサイクル法施行以前に一般的に行われていた解体方法だが、現在は建設リサイクル法施行により分別解体が義務づけられている。けど、まだ見かけるのはなぜ?

Thursday : 2005.07.21

和式トイレとウォシュレット

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我が家のトイレは“和式”。家が建ったのが昭和30年代初頭ですから、ごくごく自然な成り行きと言えるでしょうか。割と近年に、給水タンクは新調されたようですが、天井には給水管の跡を見ることができ、かつては天井付近にタンクがあって、紐を引っ張って水洗するタイプ(ハイタンク式というらしい)だったことが伺えます。

入居を期に、個人的には人生はじめての和式トイレライフに突入したわけですが、意外や数日で慣れてしまいました。奥さまに至っては独身時代にボロアパート生活ですっかり“和式慣れ”しており、特には問題なさそう。和式スタイルの方が(足腰が鍛えられて)健康にも良いという話も聞きますし、これといって不自由を感じないので、今のところリフォームする予定はナシ。ただ、息子が友達と遊ぶような歳になったら「お父さん、なんでボクんちのトイレはみんなのうちのトイレと違うの?」と質問されるかもしれません。

しかし、不自由こそ感じないものの、残念なことが無いわけではありません。それは“ウォシュレット”の問題。最近は普及率が随分高いですし、私自身も会社をはじめ様々なところでその恩恵に与っているわけで、宿便がちな私にとって、“自宅deウォシュレット”はささやかな夢ですが、その夢は大きく遠のいてしまったわけです。

「どこかの企業が和式ウォシュレット市場に参入してくれない限り、我が家でウォシュレットの恩恵には与れそうにないなぁ…」と思っていたところ、なんと、実はあったのです。そう、和式トイレ用のウォシュレットが。



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これ、トリビアの泉でも取り上げられたらしいので、ご存知の方もおられると思いますが、トイレの最大手メーカーTOTOが1996年から2003まで販売していた商品で、その名も「和式便器用温水洗浄器 ウォシュレットW」、8万9000円なり。和風便器もウォシュレットもどちらにもこだわりのあるお客様向けに発売したんだとか。ちなみに“W”は和式の“わ”だそうです。


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インパクトこそ「ウォシュレットW」には敵わないものの、和式便器の上にすっぽり洋式便器をかぶせて使う「スワレット」という商品もあり、ウォシュレットが実装されたモデルをチョイスすると、事実上“和式deウォシュレット”が実現します。世の中探せばいろいろあるもんだ。

ここはひとつ、「ウォシュレットW」のデッドストック情報お待ちしております。

Sunday : 2005.07.03

床下から出てきた“あるもの” とは?

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畳を上げると、なにやら変なものが出てきたぞ。


ベニヤで蓋がしてあります。なんだか怪しい。


ベニヤをあけると、今度は発泡スチロールが詰めてあって、それをモルタルで固めて閉じてしまっているではありませんか。ますます怪しい。


一体、何が入っているんだろう?遺骨かな…。それとも徳川の財宝?はたまた現金2500万円とか?


思い切って開けてみよう。エイッ!


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中身は「七輪」でした。


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七輪は、昭和40年代までは、生活道具としてどこの家庭でも使用されていたのです。この家のかつての主人も、ここでサンマやお餅を焼いたりしたのでしょうか。

Friday : 2005.07.01

先行予告、リノベーション計画2ndステージへ

私たち夫婦が2004年6月に築50年の古い家に移り住んでから1年が経ちます。この地の四季を知り、地域の人々に支えられ、この古い家に対する愛着は深まるばかりです。また、待望の第一子を授かり、家族が増えたことは、何ものにも変えがたい喜びです。生まれた子どもにとって、この古い家は“生家”となるわけですから、たくさんの思い出を残せる、楽しい家であり続けたいと願うのです。

さて、先日「1年間はそのまま住む」と書いた私ではありますが、なにも、手付かずのまま家を1年放置していたわけではありません。実際には多くの箇所に自ら手を入れ、DIYを楽しんで来ました。しかし、所詮は素人の日曜大工ですから、内容はあくまで“補修”の域を出るものではなく、現状維持(と把握)に一年を費やしたと言えるでしょう。そう、“そのまま住む”の意は“不動産屋や工務店にお任せのリフォームを早々に実施してしまうのではなく、そのままの状態で住む”なのです。

一方、並行して推し進めてきたことがもう一つあります。それは、1階部分の全面リフォーム計画。施工に一ヶ月以上を要する規模の大掛かりな改修計画で、さすがに素人の手に負えるものではなく、設計は建築家の方にお願いし、施工はすべて職人の手によってなされます。今回は、長屋のリノベーションなどを手掛けてこられた建築家の方にご尽力いただき、述べ半年を要して検討を重ねて来ました。古い家の趣を最大限に残しつつも、現代生活に適った暮らしよい家にするべく、ここに来てプロの手を借りようというわけです。

そして実は、今まさに、我が家は改修工事の真っ最中。我が家のリノベーション計画も、「2ndステージ」に突入といったところ。それでは、工事の様子を少しお見せしましょうか。



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私の構想として、当サイトのコンテンツは、日記的なものではなく、我が家のリノベーションの進行を、“時系列”に沿って読み進める内容にしたいという思いがあり、(一部のタイムリーな話題を除き)入居以来の出来事を思い起こしては、順を追って書き進めて行きたいと考えています。

よって、今まさに目の前で繰り広げられている、改修工事の詳細を書きたいのは山々なのですが、一旦、1年前にさかのぼり、「床下の健康診断(補強編)」の次から書き進めて行きたいと思います。こんなペースですから、現実と記事とのタイムラグが解消するのにどれだけ時間を要するかわかりませんが、気長にお付き合いいただければ幸いです。

ちなみに今後は、以下のような内容を予定しております。

  • 床下から出てきた“あるもの” とは?

  • 和式トイレとウォシュレット

  • 古い家(物件)の探し方、コツ

  • チャレンジあるのみ、排水管工事

  • 妻の臭覚は、ガス感知器よりも優れていた

  • 中古住宅はなぜ手に入りにくいか

  • 謎の白い箱の正体は?

  • 換気扇の汚れにもマケズ

  • 下宿屋のなごり

  • ブレーカーのあて板に石綿(アスベスト)が

  • 雑草取りのはずが、産業廃棄物処理(処分)をする羽目に

  • 個人で産業廃棄物を処理(処分)する方法

  • 二度とやりたくない、雨の中の雨どい工事

  • 水だけで半年、念願の給湯器が来た

  • 簡単、自分でできる押入れの壊し方(コート収納術)

  • 自分で作る花壇

  • ご近所の人気者、メダカの家族

  • “夏涼しい”の嘘

  • 極寒の冬を乗り切るために

  • 環境問題、シックハウスの観点から思考する

  • ツキシマハウスに学ぶ、ローコスト・リノベーションの極意

  • “減築”という考え方

  • 我が家のリノベーション・プランニング詳細

  • 【実録】ついに着工、大規模改修工事の全貌
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