Thursday : 2006.02.23 8:47

入らない革パンに春を思う  【徒然コラム】

もう体重計には乗らないことにしている。身を引き締めるような努力を何もしていないのに、そこにいいニュースなどあるはず無いのだ。自分への戒(いまし)めに体重計に乗るというのもやめた。どうせ前より増えているのだ。

20代の頃の私を知っている人に久しぶりに会うと、決まって「太ったね」と言われる。言われなくても、顔に書いてあることもある。確かに僕は太った。ゆうに息子1人分の体重くらいは増量しているだろう。しかし、あまり気にしていない。いや、全く気にしていないと言うと嘘になるが、今の自分の体型をもう受け入れている。自分の体型なんかよりも、重要な案件がたくさん目の前に山積しているのだ。体型維持のために、時間や労力を割く余裕が今はない。しかし、そうこうしているうちに、「そろそろやばいかな〜」なんて次元はとうに過ぎ、年齢的にも、もう戻れないところまで来てしまった感がある。

運動は圧倒的に不足している。食生活に関しては、さしたる節制もせず、よく食べる方だ。特に、子供が生まれてからは、妻にいい母乳がたくさん出るようにと、豊かな食生活を心がけ、妻と一緒に食べまくっている。それに、もともと食べれば太る体質だし、甘いものも好きと来れば、太らない理由を探す方が難しいではないか。会社の女の子たちにも、「所帯じみている」と、異性としては見てもらえなくなって久しい。



こんなありさまなので、昔の洋服がピチピチで着れないとかは日常茶飯事だけど、そんな私にも、最近とりわけショッキングな出来事があった。お気に入りの革パンが入らなくなってしまったのだ。

私は、以前の仕事のちょっとした役得で、革パンを1本オーダーメイドで仕立ててもらった。その革パンはたいそういい皮を使った随分と立派なもので、格好いいだけでなく、防寒性の上でも抜群の性能を持ち合わせている。性格的に、革パンを普段履きできない私は、これを年に数度のツーリングに行くときに必ず履いていた。冬のロングツーリングだってこれがあれば寒さと風をしのげたし、万一の転倒を考慮して夏でも履いた。ちょっと大げさだけど、私の(ちょっと遅い)青春と共にこの革パンはあったのだ。

そんなとっておきの1本なのに、久しぶりに履いてみたところ、もう入らないのだ。「上がらない」「締まらない」なのだ。これはさすがにこたえた。入らなかったことに対するショックだけではなく、自分のツーリング人生にまでピリオドが打たれたような気がして、少し悲しくなったのだ。

ただでさえも物入りが続く中、今後、数万円もかけて年に数えるほどしか履かない革パンを購入するなど、もう無理だろう。革パンは独身時代に買うものだ。革に代わる、例えばゴアテックスの防寒着とて状況は同じだ。防寒パンツが無いと、ロングツーリングは無理だ。街乗りとはわけが違う。

唯一、タダで防寒パンツを手に入れる方法がある。それは、いわずもがな『痩せる』こと。

人間こういうことが、原動力になって、何かしらの努力をするのだろうかとも思ったが、それから1週間以上が経つが、なんら痩せようとする努力など、何一つしないのであった。




tulip.jpg

2年目のチューリップがたくさんの芽を出しました。春はもうすぐです。


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